馬鹿ばっかり

俺の周りは馬鹿が多い。特に学生時代はすごかった。
こういっちゃ何だが一般学生の年間馬鹿接触率の8倍ぐらいだったと思う。
そこで学生の頃の俺の一日を紹介させてくれ。
まずは朝、学校に行く。
同級生は「あろは」と言いつつ俺のチンコを揉みに来る。
ノーリアクションで席に着く。HRまで軽く寝る。
先生にフランスパンで叩かれ目覚める。


2時限目の休み時間、弁当を食おうと弁当を開ける。
半分食われている。いらつく。
隣のヤツのバッグにフランスパンがささっている。半分食う。




教室のストーブの上にスルメが乗っている。イカくせぇ。


昼休み、購買にジュースを買いに行く。
自販機の前にピクニックシートを敷いているヤツが居る。
シートの上を歩きジュースを買い、何もいわず立ち去る。
踊り場でコタツで麻雀をしているヤツがいる。ガラガラうるせぇ。
教室に戻る。ストーブの上にスルメが乗っている。早く食えよ。


午後の授業が始まる。後ろのヤツがヤニくせぇ。
隣のヤツが黒板を写している。筆ペンを使うな。馬鹿か。
机の中にフランスパンが入っていた。いじめか。何もいわず捨てる。


放課後。バッグを持って席を立ち、教室を出る。
ストーブの上のスルメが恨めしそうに俺を見ていた。
ロッカーに行くと隣の席のヤツがいた。クツが無いらしい。
見るとクツの代わりに上履きがたくさん入っている。何もいわず立ち去る。


こんな感じで俺の一日が終わっていく。
馬鹿ばっかりだ。どうでもいいけどね。
文化祭とかイベントの時はもっとひどかった。
さらなる俺のエピソードに耳を傾けてくれ。


待ちに待った文化祭。
当日、学校に行くとさやわかに同級生がお出迎え。さっそく俺のチンコに群がる。
ノーリアクションで開店準備をする。出し物はダンスフロア。俺の役目は準備と片付けだ。
準備が終わったので他のクラスを見て回る事にする。


校庭に出る。やたらイカ焼き屋が多い。イカはもういい。
「俺の生写真」と言う店を見つける。そいつの生写真を売っている。出店許可すんな馬鹿。
「闇たこ焼き」と言う店を見つける。買ってみる。中に消しゴムが入っていた。いらつく。
「説教屋」と言う店を見つける。覗いてみると隣の席のヤツが説教されていた。何もいわず立ち去る。


体育館で教員ライブを見る。「ポケモン数え歌」を熱唱するいい大人。馬鹿か。
ライブが終わり、劇が始まる。タイトルは「ジャンボなお姫様」。馬鹿か。
所狭しと舞台を駆け巡る巨体(メス)。見苦しい。いらつく。


特殊教室の棟へ行く。
看板を見つける。「ドキッ!男だらけのフォークダンス大会」。何もいわず立ち去る。
「焼き物屋」で隣の席のヤツを発見。粘土で真剣にウンコを作っている。何もいわず立ち去る。
化学室から呪文らしき声が聞こえた気がした。何もいわず立ち去る。


後片付けの為、教室に戻る。
誰もいないダンスフロアで後ろの席のヤツを見つける。
半狂乱でただ一人踊り続けている。見苦しい。いらつく。
後片付けをせず、家に帰る。


馬鹿ばっかりだ。もういやだ。


今でも当時の級友と飲む時に出てくるのが修学旅行の話題だ。
修学旅行といえば学生生活最大の山場。
その山場で愛すべき馬鹿達はどう過ごしたのか。
長くなるかもしれないが、もう少し俺の昔話に付き合って欲しい。


修学旅行当日。
大き目のバッグを抱え、新幹線のホームに到着。
チンコを揉まれつつ新幹線に乗り込む。一つも気持ちよくねぇ。


行き先は京都、大阪。まさに修学旅行。
到着まで寝る。30分後、寝苦しくて目覚める。
見ると数人分の上着が俺の体にかかっていた。やさしさか?全部男物。いらつく。
全て車両の最後尾へ置いてくる。俺の車両は前から3番目。


京都に到着。お決まりの寺めぐり。
俺の学校の旅行は基本的に自由行動。さっそく見て回る。
みやげ屋でミニ大仏を買いあさっているヤツがいる。そんなに買ってどうすんだ。馬鹿か。
隣の席のヤツが旅行のしおりを鹿に食べられていた。何もいわず立ち去る。
教頭が日に当たり倒れる。ハトが教頭に群がる。
集合写真を撮る事に。隣の席のヤツがいない。
迷子になっていた。半泣きで保護される。馬鹿か。


旅館に到着。部屋に案内される。
五人一部屋だ。部屋に荷物を置き、くつろぐ。
隣の席のヤツがバッグからフランスパンを取り出しテーブルに並べ始める。
なんで持ってきてるんだ。馬鹿か。


メシが運ばれてくる。すき焼き風の鍋。
目を放した隙に俺のお椀にガムが投入されていた。いらつく。


風呂入りに行く。
隣の席のヤツが女湯を覗こうと頑張る。積んであった桶を壊し、旅館に迷惑をかける。
ヘチマを持ってきてるヤツがいる。馬鹿か。
石鹸で頭を洗うな。馬鹿か。


風呂から上がり部屋に戻る。
フランスパンが減っている。食うな馬鹿。
テレビを見ていたが隣の席のヤツがうるさいので楽しめない。
みんなで押入れに閉じ込める。しばらくして嗚咽が聞こえてくる。何もいわずテレビを見る。
いつの間にか眠りにつく。


次の日、目覚めると鼻に違和感。正露丸が詰まっていた。いらつく。
隣の席のヤツはまだ押入れにしまってあった。何もいわず歯を磨く。


こんな感じで修学旅行を過ごした。
馬鹿ばっかりだ。だが、それがいい


押入れから隣の席のヤツを取り出し、布団をしまう。
修学旅行2日目。まだ旅は始まったばかり。
いい加減にしろと言う気持ちを抑えて、話に付き合って欲しい。


今日も寺めぐり。
眠い目をこすりつつバスに乗り込む。チンコ揉むな。痛ぇ。
オデコに「印刷」と記入されているヤツがいる。何もいわず眠る。
前の席に文化祭の時の巨体(メス)がいる。見苦しい。いらつく。
スルメを食っていた。放置スルメの犯人は貴様か。イカに謝れ。


寺に到着。
注意事項を聞いた後、時間まで解散。
さっそく寺の水を水筒に詰めだすヤツがいる。馬鹿か。
ご利益のある煙を袋に詰めだすヤツがいる。どうすんだ。馬鹿か。
ウロウロしている隣の席のヤツを発見。手にはフランスパン。何もいわず立ち去る。
団子屋で巨体(メス)を発見。見苦しい。って言うか寺見ろ。イカに謝れ。
絵馬に「野菜」と書くヤツを発見。馬鹿か。
再び隣の席のヤツを発見。鹿の糞を集めるな。馬鹿か。
そろそろ集合時間だ。その前にトイレに行く。
オデコの「印刷」を消しているヤツがいた。今気付いたのか。馬鹿か。
旅館に戻る。 今日の夕食はバイキング形式だ。
いきなり生八つ橋に群がる生徒達。全員馬鹿か。
フランスパンを取る隣の席のヤツ。部屋にあるだろ。馬鹿か。
延々と盛り続ける巨体(メス)。イカに謝れ。
Myハシ持参すんな。馬鹿か。


部屋に戻る。
フランスパンが消えている。ショックで寝込む隣の席のヤツ。馬鹿か。
こんな感じで二日目終了。
みんな馬鹿だ。馬鹿ばっかりだ。


鼻に違和感を感じ、目覚める。見るとスコーン(お菓子)が詰まっていた。
最悪の目覚めでスタートした修学旅行3日目。
ここまで来たらいさぎよく諦めて、俺の話に付き合って欲しい。


今日は大阪へ行くらしい。バスに乗り込む。
股間を揉まれる無表情の生徒にガイドさんも苦笑い。
隣の席のヤツの右手に「パン」の文字。買って来るつもりか。馬鹿か。
イヤホンを耳に装着、眠る。当たり前のように違和感で目覚める。
エロMD入れんな。って言うか持ってくんな。馬鹿か。


お城に到着。見学開始。
忍者風に学ランを着こなし、外国人に写真を撮られているヤツがいる。馬鹿か。
売店で隣の席のヤツを発見。フランスパンが無く落ち込んでいる。何も言わず立ち去る。
茶屋に見事な巨体が揺れている。食ってないと死ぬのか。イカに謝れ。


水族館に到着。集合時間を確認後、解散。
さっそく亀とにらみ合うヤツがいる。ビビらされている。馬鹿か。
挙動不審な隣の席のヤツを発見。近づくとペンギンが逃げるらしい。何も言わず立ち去る。
巨体(メス)を見つける。ちょうどいい。イカに謝れ。
集合前にトイレに行く。オデコに「サプリ」と書かれていた。いらつく。


旅館に戻る。風呂に向かう。
リンスで右手の「パン」を消そうと頑張る隣の席のヤツ。馬鹿か。
陰毛を処理する男がいる。どうすんだ。馬鹿か。
シャンプーハット持ってくんな。馬鹿か。


こうして三日目が終了していく。
馬鹿ばっかりだ。俺も馬鹿だ。


自然に目が覚め、洗面所に向かう。そこに隣の席のヤツが転がっていた。
修学旅行4日目。あと二日で旅行も終わる。
もう四の五の言わずに俺の話に付き合って欲しい。
今日は完全自由行動。相部屋のヤツと行動する事に。
チンコを揉まれる無表情の客を無言で見送る女将さん。少し悲しくなる。


新京極に到着。土産物がたくさん売られている。
「フレミング、左手の法則」と書かれたTシャツを買うヤツがいる。馬鹿か。
木刀をたくさん買い求めるヤツがいる。そんなに買ってどうすんだ。馬鹿か。
おもしろカツラを買う担任(ハゲ)発見。何も言えず立ち去る。
買ったその場で土産を食う巨体発見。昨日イカに謝った。でも見苦しい。いらつく。
ふんどしを買っているヤツがいる。締め方まで教わっている。好きにしろ。
隣の席のヤツがうどんを打たせてもらう。白いウンコが完成。無言で立ち去る。
最寄の公園に行く。


さっそくフレミングTシャツを着るヤツがいる。公園で脱ぐな。馬鹿か。
たくさんの木刀を抱え笑みを浮かべるヤツがいる。静かな公園に恐怖が訪れる。
ふんどし講座を実践するヤツがいる。公園から人がいなくなる。
隣の席のヤツが自作ウンコを片手にウロウロする。動物たちもいなくなる。
旅館に戻る。


消灯後、こっそり買ってきた酒を飲む。全員ベロベロになる。
ふんどし一丁で窓辺にたたずむヤツがいる。馬鹿か。
木刀を持って他の部屋を巡回するヤツがいる。みんなに迷惑を掛ける。
隣の席のヤツが電気ポットと語り出す。いらつく。


ゴムのような手打ちウンコでひっぱたく。泣いたので寝る。
こうして4日目が過ぎていく。
馬鹿ばっかりだ。それもいいさ。


肌寒くて目が覚める。なぜかフンドシ一丁だった。
修学旅行最終日。この日で旅行が終わる。
お手元のグラスを傾けながら俺の話に付き合って欲しい。


起きたのは俺一人。他の奴らはほとんど裸で転がっていた。
八つ橋の皮が部屋に干してある。何があったんだ。
ふすまに首が挟まっているヤツがいる。何があったんだ。
八つ橋まみれのヤツがいる。何があったんだ。
うしろで手を縛られているヤツがいる。何があったんだ。
隣の席のヤツが部屋に干してある。何も言わず着替える。


荷物の整理や掃除を始める。土産などは箱に詰めて郵送する事に。
色んな所にフランスパンのかけらが落ちている。いらつく。
半泣きでお気に入りパンツを探すヤツがいる。馬鹿か。
郵送用ダンボールに木刀を入れようとするヤツがいる。入るか馬鹿。
隣の席のヤツが自らダンボールに入ろうと頑張る。何も言わず部屋を出る。


チンコを揉まれつつ、旅館に別れを告げる。
股間を揉まれる俺にノーリアクションの女将さん。少し泣きそうになる。


新幹線に乗り込む。
木刀を腰に差しているヤツがいる。捕まれ馬鹿。
鹿せんべいをむさぼり食う巨体(メス)発見。鹿に謝れ。


こうして修学旅行は幕を閉じた。
次の日、思い出に浸りながら届いたダンボールを開ける俺。
手打ちウンコが入っていた。いらつく。
馬鹿ばっかりだ。殴ってやる。


前にも言ったが俺の馬鹿接触率は非常に高い。
アルバムを見てたらどうしても書きたくなってしまった。
長文ウゼェと言う気持ちを抑えて今一度、俺の話に聞き耳を立てて欲しい。


いつもの通学路。
フラフラした自転車を発見。一台に4人乗っている。馬鹿か。
後から迫る原付の音。見ると隣のクラスの奴だ。
前を歩く「隣の席の奴」が持っていたフランスパンをひったくって行った。
奇声を上げて追いかける「隣の席の奴」。朝から何やってんだ。馬鹿か。


学校に到着。
下駄箱におやつと書き置きがあった。いらつく。
机の中に「こけし」が入っていた。何もいわず捨てる。
「自転車のエンジンが掛からなくて遅刻した」と言い訳した奴がいる。馬鹿か。
外を見ると体育で野球をやっている。守備が16人いる。馬鹿か。


昼休み。
弁当を開けると五百円が入っていた。親も馬鹿だ。
ヒマなので特殊教室の棟へ行く。
消火器のピンを集めている奴がいる。馬鹿か。
化学室で「パチスロ講座」が開かれていた。馬鹿か。
視聴覚室でAVをダビングしてる奴がいる。後でくれ。
木彫りうんこを製作する「隣の席の奴」を発見。美術の課題らしい。好きにしろ。


放課後。クラブ活動(柔道部)に行く。
みんなでセーターを編んでいた。何もいわず帰宅。


こうして無駄に青春時代が過ぎていく。
馬鹿ばっかりだ。馬鹿まみれだ。